
はじめに
犬は言葉で症状を訴えることができないので、わずかな変化から異変に気づくのが難しいことが多々あります。
しかし、病気の初期段階では必ずサインが現れます。
このサインを見逃さずに早期発見し、適切な手当てをすることが何よりも重要です。
愛犬の小さな変化に敏感に気づき、健康的に過ごせるよう手助けしましょう。
目次
食欲の変化
活動量の変化
排せつの変化
被毛の変化
姿勢の変化
その他の変化
体調不良の見分け方
獣医師への受診のタイミング
食欲の変化
食欲の低下は体調不良の最も顕著な兆候の一つです。
普段なら残さずきれいに食べてしまう量を食べなくなったり、まったく口をつけなくなったりする場合があります。
逆に、いつもより食べ過ぎるようになることも考えられます。
このような食欲の変化があれば、体調に異変が生じている可能性が高いと考えられます。
また、いつもは欲しがるオヤツを欲しがらなかった場合、異変を疑うきっかけとなります。
活動量の変化
元気がなく、活動量の低下が見られるのも要注意サインです。
いつもよりずっと動きが鈍くなったり、遊びを嫌がるようになったりすると、何らかの不調の証拠となり得ます。
反対に、落ち着きがなくなり、むやみにあちこち動き回るようになることもあるかもしれません。

排せつの変化
排便や排尿の回数、量、状態に変化があれば、下痢や尿路感染症など何らかの病気のサインと見なされます。
便の軟らかさ、排せつ物の臭いや色の変化にも十分気をつける必要があります。
被毛の変化
被毛のつやがなくなったり、抜け毛が非常に多くなったりすると、病気の可能性が示唆されます。
アレルギーや皮膚病、ホルモン異常など、考えられる原因はさまざまです。
また、ストレスから、手足を舐めて毛が剥がれたり、できものができたりします。
皮膚の状況を見て、腫瘍などができていないかを早期発見することも大切です。
姿勢の変化
普段とは違う姿勢や歩き方をするようになった場合、関節や筋肉の痛みがその理由かもしれません。
座り方や伏せる仕草の変化にも注目する必要があります。
その他の変化
目や鼻、口から異常な分泌物が出る、発熱する、咳が出る、嘔吐するなども体調不良のサインとなります。
さらに、無気力になったり、撫でられると痛がる様子を見せたりといった、行動の変化も見逃してはいけません。
また、口臭などをチェックして、匂いが気になるときは、口の中、消化器の異常を疑ってもよいでしょう。
歯に歯垢がたまり、痛みが現れることもあります。
体調不良の見分け方
サインの種類や程度によって、症状の重さは異なってきます。複数の症状が同時に重なる場合は、特に注意が必要となります。
一時的な体調不良か継続する病気なのか、判断が難しい場合もあるでしょう。
様々な症状のつながりから原因を推測する力が欠かせません。
獣医師への受診のタイミング
体調の変化に気づいたら、まずは様子を見ることになります。
症状が軽ければ、翌日まで様子を見ても構いません。
しかし、症状が重い場合や2、3日経っても改善されない場合は、獣医師に早急に相談し受診するべきです。
対応が遅れると症状が深刻化する危険があるためです。
最近は、夜間救急動物病院などがあり、緊急の場合は受診も大切です。
まとめ
愛犬の体調不良は、さまざまな小さな変化で気づくことができます。
食欲の変化、活動量の変化、排せつの異常、被毛の変化、姿勢の変わり様など、普段の様子と違うところがあれば要注意です。
これらの前兆を見逃さずに、重大な兆候がないか見極めることが重要です。
症状が重い場合や持続する場合は、早めに獣医師に相談するのが賢明な選択肢です。
素早い対応が、重症化を防ぎ、回復を早めることにつながるのです。
愛犬の小さな変化に常に敏感であり続けることが、健康を守る鍵となります。
